短歌論等

 

<詩論>

現代詩と短歌・俳句の境界線にあるのが五行歌であると思う。

下記の現代短歌の歌人の感想は五行歌に当てはまる。詩形を彼らは、五行歌を知らなかったので短歌を選択しただけだと思う。歴史をもたない五行歌は確立された詩論がまだないが。

 

○「現代短歌100人より」

遠くまで届く言葉で、遠くまで行けない僕らのことをうたいたい。(千葉聡)

 

己を偽らない。例えば母であっても母らしい歌を作る必要はない(前田康子)

 

永遠感覚へつながりながら、未知の自分と出会いつづけたい(大滝和子)

 

ただ一人で、ただ自分のために、自分のめざすところへ至りたい(小笠原和幸)

 

言葉は沈黙に始まり沈黙に終わる。作歌は沈黙までの道程である。(今井恵子)

 

先行する概念、心情によらず、作歌の過程での具現化をめざしたい(花山多佳子)

 

普遍の根底にあるパラドックスを歴史化しつつ短歌として表現する。(香川ヒサ)

 

心に占める思い、特に祈りに通ずる思いを形象化し、表すこと(三枝浩樹)